BUSINESS

伸和産業では、林業における山林の循環の「伐る」の部分を担っています。架線集材による大規模な伐採を得意とし、益田近隣の森林から多くの木材を搬出しています。搬出した木材は、木材市場や製材に回わすだけでなく、自社でチップへと加工し、製紙工場や発電所にも納入しています。

WORK FLOW

伸和産業ワークフロー

立木購入

益田市とその周辺地域の山林所有者から山林を購入します。購入後は伐採計画を策定し、作業道を開設し、重機を搬入した後、素材生産へと移行します。

立木購入

素材生産

管理する山林の樹木を切り倒す「伐採」、伐採した木を次の工程のために一箇所に集める「集材」、集材した木材の枝葉を切り落とし運搬に適したサイズに切り分ける「造材」を行います。ハーベスターやプロセッサといった高性能林業機械を使用し、機械での作業が難しい場合はチェーンソーを用いて作業を進めます。また、管理する山林の多くが急峻である場合、集材には伐採面の上端と地上を結ぶワイヤーを設置し、「架線集材」によって伐採した木材を集めて搬出します。

伸和産業ワークフロー

伐採

欧州製高性能ハーベスター
林業先進国であるスウェーデンとオーストラリアから、ハーベスターを直輸入しました。この機械は、狭い場所での利用に優れており、直感的な操作が可能なため、作業効率が大幅に向上します。
安全を徹底した伐倒
周囲の確認、安全装備、伐倒手順など、安全に関わる事項を徹底しています。しかし、木はそれぞれ特性が異なるため、倒れ方が一本一本違うこともあります。そのため、様々な状況に柔軟に対応できるよう、従業員間で多様なケースを共有し、情報を蓄積しています。

集材

高性能林業機械による集材
スイングヤーダ、プロセッサなど高性能林業機械を利用し集材の効率向上を図っています。従業員に操作方法についての教育もしっかりと行っています。
弊社の強み急峻な地形でも
大規模集材が可能な「架線集材」
ワイヤーとウィンチで伐採した木材を集めて搬出する方法が架線集材です。益田に多い急峻な地形での集材に効果を発揮します。
架線集材とは

伐採面の上端と地上を結ぶワイヤーを設置し、ウィンチでワイヤーを動かすことで伐採した木材を集めて搬出する方法が架線集材です。急峻な地形でも大規模な集材が可能というメリットがありますが、ワイヤーをかける支柱の選定には、地形を的確に読み取り、安全かつ効率的に集材を行うための最適なポイントを選ぶ必要があります。このためには、専門的な知識と、どのような環境にも応用できる豊富な経験が求められます。

  • メリット
    急峻な斜面でも大規模な集材が可能
    集材効率が高く、短い期間で大量の木材搬出が可能
    伐採効率の悪い地形でも効率よく作業ができる
    作業道の開設を最小限にできるため作業量を減らせる
  • デメリット
    柱の選定とワイヤー張りは
    高度な専門知識と経験が必要
    小規模、また緩やかな山林には向かない
伸和産業ワークフロー
架線技術の継承

弊社では、経験豊富な従業員から若手の従業員へ架線技術の指導を積極的行っています。地形によって張り方が代わり、全く同じパターンがない架線は、マニュアル化がとてもむずかしく、先輩の作業を目にして、指導の元実際に作業してみて初めて身につきます。指導しながらの作業は時間をとってしまいますが、益田で林業を行う上ではとても重要な技術なのでしっかりと継承しています。

架線集材の様子を映像でご覧ください。
(伸共木材共同組合/島根県林業公社)

造材

ハーベスタ、プロセッサによる造材
高性能林業機械により造材スピードの向上を図っています。こちらについても操縦に関する教育を行っています。
手作業による玉切り
機械での作業ができないものについては手作業で行います。安全に十分配慮します。

運搬

運搬も自社保有の大型トラック・トレーラで行っています。

山林で生産された木材を各所に運搬します。原木販売する木材は原木市場、チップとして利用する材は自社の加工工場に運びチップに加工します。

チップ製造

本社工場と臨空ファクトリー2拠点で大量生産に対応

自社に持ち帰ったチップ用の木材をチップに加工します。加工したチップは、製紙工場、発電所に納品します。

製造拠点

  • 本社加工場 本社にあるチップ加工場。ここでは製紙用チップを製造しています。
  • 臨空ファクトリー バイオマス燃料用チップ製造専用の加工場です。幹線道路へのアクセスもよく効率的に運搬が行えます。